先日、上司との会話ですごく疲れたエピソードがあったんですよね!
分かるような分からないような…どこかすっきりしないような感じです。
そのときの会話を分解して考えてみた話しです。
尊敬している上司ではあるのですが、会話はちょっと疲れるんですよね…。なぜ疲れるのか?
それは上司側の話し方にあるなーという気づきの内容です!(悪く言っているわけではないですよ!)
皆さんも、もしかしたら無意識に相手を疲れさせている可能性があるので、普段の自分の話し方を比べてみてください!
話題になった出来事
私の施設では入居時に「敷金」を預かります。(10万円)
退去時にお部屋の原状復帰(クロスの張り替えとか)のために利用して、差額を返金しています。
この度、状態像の変化から居室を2回移動した利用者がいたのですが、部屋の移動のたびに敷金を返金せず、都度預かってしまったのです。
結果、現状使っているお部屋は1部屋なのに、敷金を3回(30万円)預かっている状態になってしまったのです。
本部の財務部から2回分(20万円)の返金をしてほしいと社内のシステムで申請したところ、申請内容を見た上司から、再発防止策について電話が来ました。
会話の内容
会話が始まってすぐに「今回の件なんだけどね…」と言われ、上司の意見や改善案を話されました。
- 他の有料老人ホームではどうしているか調べた?
- 月のサブスク契約みたいな形にはできないの?
- 退去時に原状回復費用を徴収すれば良いのでは?
私は上司からの提案なので、頑張って答えようとするのですが、どうも話しが入ってこない。一つ一つの話しは理解できても、一向に問題解決に向かう気がしないのです。
結局、他の有料老人ホームに問い合わせしてみるということでその場の会話は終わりました。
50分も喋っていたのに…笑
気づいたこと
後から考えてみて、会話の内容のズレに気づいたんですよね!
それぞれの目線が合っていなかったのです。
私:敷金の取扱い方法について相談したい
上司:敷金を預かること自体を考え直したほうが良い
この定義付けを共有しないまま会話が進むので、理解ができなかったのです。
それでも会話が続くのは、私が上司に気を遣っているってことと、完全に別の話しをしているわけではないので、私が気にしている事に関わる話しも出てくるので、ズレに気づきにくかったと思います。
今日の晩御飯どうする?と聞いて、先週見た映画の話しをされたら、すぐに「何言ってんの?」ってなりますよね。
でも、先週見た恋愛系の映画の感想を聞いたとき、昨日見た恋愛系の映画の感想を話したとしても、すぐに違う話しをしている!とは断定しにくいと思います。
そういう感じかなって思いました。
こういう会話のズレっていうのは日常的に起こります。
ただの友人との会話であればまだ良いですが、上司と部下、支援者と利用者という関係性においては致命的なことになる場合もあります。
そこで今回の出来事から、互いの関係性に関わらず注意すべきことを3つまとめました。
定義を合わせる
まず、話しの中心を定義する必要があります。
今回の場合だと、「敷金は預かる前提でどう取り扱うか?」という話しをするのか、「敷金は絶対預からないとダメか?」という話しをするのか、はっきりさせるべきでした。
上司は「何が課題だと思う?」と最初に聞いてくれたら、僕は「敷金預かりの業務フローをどうするか見直す必要があると思います」と答えていると思います。ここで一度目線が合いますよね。
私が言うのも何ですが、上司部下の関係なら上司が、支援者と利用者の関係なら支援者が、最初にやるべきことだと思います。
支援をはじめるときって、「何か困っていることはありますか?」と聞くと思います。こちらが勝手に困り事を想像して決めつけたりしないですよね?
そういう感じです。
話しを聞いてから喋る
先にあれこれと話しをする人がいますが、基本的にはNGです。
人間は、話しを聞いてもらって初めて、こちらの話しを聞いてくれるものだからです。
自分の疑問が頭に残っている状態で色々話しをされても、話しって入ってこないんですよね。
今回のケースだと、「何が課題だと思う?」と聞かれて、「敷金預かりの業務フローをどうするか見直す必要があると思います」と答えた後に、「そうじゃなくてさー」と返されてしまうと???ってなるんですよね。
まず聞き切ってあげることが重要です。
- 今の業務フローはどうなっているの?
- 課題だと感じているところは具体的にどこなの?
- どうなったら今回のミスってなくなると思う?
結論があるなら結論まで聞く。その後に、上司目線から改善策があれば、「今までの話しを聞いてて思ったんですが、敷金ってそもそも無くすことはできないのでしょうか?」と聞くのが良いですよね。スッと頭に入ってきます。
まず聞き切る!これが大事です。
相手の認識を確認する
「ここまでで分からないところは無かった?」
「つまりAさんはこう思っているってことだね!」
というような感じで、相手がどう思っているかを確認する必要があります。
今回のケースで行くと、敷金を無くす提案の話しの途中で、「分からないところ無かった?」と聞かれたら「分からないことは無いんですが、そもそも敷金を無くすという考えが無かったので、話しを理解しようとすることで精一杯です」と答えたと思います。
ここで、「あっ、相手はそのつもりじゃなかったのか」と上司も気づくことができ、改めてなぜその定義付けで話しをするのか、再確認ができたと思います。
結果、早めにズレが修正できるので、良い議論に持っていくことができます。
ということで、議論のコツについて、私の上司とのやりとりを参考に言語化してみました。
この議論(面談や相談でもそうですが)の定義を理解できないまま、部下と面談とかをすると…内心、部下の心は「( ゚д゚)ポカーン」って感じだと思います。
具体と抽象の話しですると、上司のほうが抽象度が高いです。
具体的な事しか見れていない人は、抽象の世界を理解することはできません。
なので、まず相手の抽象度を上げてあげるか、相手の具体を全部聞いた上で、抽象の世界に目線を向けてあげるか、それしかないのかな?って思います!
今回は身近な上司に良い学びをいただきました!
参考になれば!