ちょっと前の話しになっちゃいますが、短期入所の長期利用について減算が設けられますが、この決定にはいささか反対でございます。
対象サービスは、短期入所生活介護です。(特養のショート)
条文をコピーすると読む気失せてくると思うので勝手に要約しますと、いわゆるロングショート(ショートステイを30以上利用する方法)を61日間以上続けると、報酬は入所しているのと同等にしますよ!
ということです。
まぁ実際は長期入所しているのと一緒だし、いいんじゃね?っていうのが一般的な解釈かと思います。
私もすべて反対ってわけじゃないのですが、もう少し実態を加味してほしいところ。
老健で実際にショート調整をしていた身として気持ちをメルマガに乗せます!
手間が多い
まず、長期入所とは違い利用の都度、計画書を作成しなくてはいけません(3泊4日までは不要)。
受け入れ日程の調整をしたり、利用の都度に持ち物の確認をしたり、前回利用時までの状況確認をします。色々な手間と連携のもとに在宅サービスの一つとして機能します。
最初からロングショートの利用をするわけではなく、徐々に利用期間が長くなってきて、いよいよって時に入所したくても空床がない。
空きができるまでショートステイで生活を繋ぐっていうパターンも多いと思います。
それまでその人の在宅生活を支えるためにやってきたことは、ショートステイだからできたことで、利用期間が長くなったからといって、完全に入所と同等の扱いにするというのは…と個人的には思いますね。
効率が悪い
ショートステイって実は効率の悪いサービスだと思っています。
施設運営において、待機者がいても稼働率が100%にならないのは、入退所の手間があるからです。
例えば、明日ベッドに空きができるとしても、明日に新しい入所者が入れるわけではありません。連絡して、契約して、日程調整して、荷物準備をして、施設側も受け入れの準備をする…
そうしている間に1週間程度の時間は過ぎてしまいます。
この間、施設は無収入になります。
なので、出入りは限りなく少ないほうが効率が良いということになります。
そうなると、短いスパンで出入りするショートステイは効率が悪いのです。(もちろん予め予定をするので、ある程度効率的にはできますが…)
稼働率100%を目指すなら、長期入所の方だけでベッドを埋めて、空いたら次の待機者をすぐに入居させるのが最も効率が良いです。
ただ、利用者の在宅生活を支える上でショートステイは重要な役割を果たしています。必要だから、手間でも非効率でも頑張って運営しているんですよね…
事業運営側の気持ちとしては、こういった考えも成り立つということを考慮して、単位数を設定してくれるとありがたいなーと思います。
実態を考慮するならば…
このロングショートの利用を算定している事業所は70%にも上るという調査結果が出ています。
実態を考慮して今回の減算ルールが新たに創設されたと思うのですが…
実態を考慮していただけるのであれば、実際にショートステイを調整している労働実態も考慮してもらえるとモチベーション下がらなくていいのになーと思う次第!
私は老健でショートステイの調整をしながら、「ショートの部屋減らしたいなぁ」と思っていました。
それくらいの手間をかけているサービスであるということを理解してもらいたいものだなーと思います!